サラダ油は危険!?悪い油って?安全で健康に良い油の選び方
スーパーに並ぶさまざまなサラダ油。
「コレステロールゼロ」、「ヘルシー」、「健康」、「さらさら」など、いかにも体に良さそうなネーミングの油が並んでますが、実際はどうなのでしょうか?
サバ男は今までよく考えず適当に買っていましたが、実は毒まみれの油を口にしていたかもしれません!
サラダ油は危険!?
近年、油の重要性が注目され様々な書籍が出版されています。
サラダ油の一体何が危険なのでしょうか?
一通り読んで、まとめてみました。
(日々発表される論文によって、いままでの常識が覆されることが多いみたいなので、定期的に更新していこうと思います。)
その名の通り、もともとは「サラダ」(マヨネーズやドレッシングなどに使用)に合う油として開発されたもの。
現在はJAS(日本農林規格)で定められ、JAS認定工場でつくられる以下9種類の油のみサラダ油の原材料として使うことが出来る。
・紅花油
・ひまわり油
・綿実油
・大豆油
・コーン油
・ごま油
・米ぬか油
・落花生油
・キャノーラ油(菜たね)
(↑リノール酸の含有量が多い順)
2種類以上の原材料を調合させてつくったものは「調合サラダ油」とよばれる。
市販されているほとんどは、キャノーラ(菜種)油と大豆油が混合された商品である。
※油の基礎知識や脂肪酸についてはこちら
サラダ油が危険だと言われている4つの理由
1.炎症、アレルギーを起こす成分が多く含まれている
サラダ油に多く含まれている『リノール酸(オメガ6)』(脂肪酸の一種)を過剰摂取すると炎症やアレルギー反応(かゆみ、アトピー性皮膚炎、花粉症、喘息、ガンなど)が起きやすくなると指摘されています。
(リノール酸から作られるアラキドン酸がロイコトリエンという炎症を起こす物質を生成するため。)
※血管に炎症が起きれば血管も堅くなり、動脈硬化を起こしやすくなる!
日常的にリノール酸(オメガ6)を含む油を摂りすぎているので、摂取を控え、EPA、DHA、αリノレン酸(オメガ3)を積極的に摂るのが望ましいと言われています。
2.有害物質が発生している
2005年、米国油脂化学会で米国ミネソタ大学教授 サーリ・ツァラーニ先生によって、リノール酸を加熱すると「ヒドロキシノネナール」という有害物質が発生することが発表されています。
心疾患、脳卒中、アルツハイマー病、パーキンソン病、肝臓疾患、ガン、うつ病
サラダ油にかぎったことではありませんが、大量生産されている油は、原料となる植物を高温で加熱し油を搾り取る『高温圧搾法』や、化学薬品の「ヘキサン」を加えて、高温加熱して油を抽出する『溶媒抽出法』で製造されています。
その高温で加熱する際に神経毒の「ヒドロキシノネナール」が発生するそうです。
化学薬品の「ヘキサン」を除去する工程でも、再度、高温処理を加えているので、さらに「ヒドロキシノネナール」発生。
(ヘキサンも、高温処理で残留量がゼロになるわけではないので怖い)
そして、市場に出た後も、実際に揚げ物など高温調理すると、さらに「ヒドロキシノネナール」発生…。
居酒屋など外食で食べる揚げ物、スーパーに並んでいるお惣菜は
一体どんな油が使われているのか。
どれぐらいの時間、高温で加熱され続けているのか。
どれぐらいの頻度で油を取り変えているのか。
想像しただけで恐ろしくなります…。
3.原材料が不安
原材料となる植物に「農薬」や「遺伝子組換え作物」が使用されていないか不安が残ります。
残留農薬検査はさすがに行われていると思いますが、心配なのは安全性の根拠がない「遺伝子組換え作物」が使用されていないかどうか。
【アメリカの大手モンサント製の遺伝子組み換えトウモロコシを餌として与えられ、がんが発生したマウス】
写真:フランス NGO CRIIGEN(遺伝子操作に関する独立情報研究機関)が公表
>>参考:GMは健康に問題 | サルでもわかる遺伝子組み換え
2012年に発表され、物議を醸したそうですが、この写真をみるだけで不安になりますね。。
・菜種
・大豆
・綿実
・トウモロコシ
・じゃがいも
・てん菜
・パパイヤ
・アルファルファ
このうち、サラダ油の原材料にもなっているのは菜種、大豆、トウモロコシ、綿実の4種類。
日本では基本的に「遺伝子組換え」の表示を行う義務はありますが、実は、油にはタンパク質が含まれていないので表示義務がないんだとか!
※油だけではなく、『遺伝子組み換えの餌を食べて育った家畜品(肉、卵、牛乳、乳製品など)』にも「遺伝子組換え」の表示義務はないらしい。
4.サラダ油のトランス脂肪酸が問題
「食べるプラスチック」、「狂った油」と呼ばれているトランス脂肪酸。
サラダ油に無理やり水素を添加することによって、人工的に生成されたもので、酸化しにくく長持ちするため、食パンやお菓子、アイスクリーム、マヨネーズ、ドレッシング、カレールウなどいろんなものに入っています。
不自然な油であるトランス脂肪酸は体内で消化・吸収されにくく、そのまま内臓脂肪として蓄えられるとか。
また、トランス脂肪酸は善玉(HDL)コレステロールを減らし、悪玉(LDL)コレステロールを増やすとも言われており、
「動脈硬化や心臓疾患のリスク増加、肥満、認知機能の低下、アレルギー疾患増加、骨の発達不全、胎児の体重減少、流産、死産を生じさせる可能性もある。」
と言った様々なリスクが問題視されています。
既にデンマーク、スイス、オーストラリアでは使用を規制され、アメリカ、韓国、台湾、香港など世界数ヶ国でトランス脂肪酸の含有量表示が義務化。
一方、日本政府の対応は「日本人はトランス脂肪酸の平均摂取量が少ないから大丈夫」と、野放し状態…。
(平均って…何も知らずに食べまくってる人は大丈夫なの…?)
とにかく、全力で摂取を控えるようにしましょう。
トランス脂肪酸は主にマーガリン、ファットスプレッド、ショートニングなどの加工油脂に含まれており、原材料に「食用植物油脂」、「精製植物油」、「植物油脂」、「食用精製加工油脂」と表示されている場合もあり、知らず知らずのうちに口にしまっていることが多いです。
トランス脂肪酸は高温で抽出・精製したサラダ油(植物油)にも1~3%近く含まれている。
(動物の肉や乳にも天然のトランス脂肪酸が数%あるが、いまのところ問題視されてはいない。)
結局、どの油が健康にいいの?
サラダ油が何やら危険なことはわかりましたが、じゃあ一体どうすればいいのでしょうか?
油は体にとって大事な物(脳や体のエネルギー源となるだけではなく、大事な細胞やホルモンの材料にもなる。)なので、全く摂らないというわけにもいきません。
健康のためには「危険な油をできるだけ避け、良質な油をバランスよく摂る!」ように気をつけていきましょう。
・揚げ物や炒めものなど油が多く使われているものはたまに食べる程度にする。
・生のお刺身や、網焼き、茹でる、煮る、蒸すといった調理法のものを選ぶ。
良質な食用油の選び方
1.高温処理されていない油を選ぶ
「低温圧搾」、「コールドプレス」といった表記がある油を選びましょう。
※高温処理で抽出された油の危険性は前述したとおり。
2.原材料が確かなものを選ぶ
「国産」「遺伝子組換え作物不使用」といった表記があるものを選びましょう。
国産の農作物はいまのところ「商業目的で遺伝子組換え栽培されているものはない。」とのこと。
※「遺伝子組換え作物」の恐怖は前述したとおり。
3.オメガ3を積極的に摂るようにする
外食等で過剰摂取気味なオメガ6(リノール酸)を控えて、オメガ3を豊富に含む油を積極的に摂るようにする。
EPA、DHA:魚油
αリノレン酸:えごま油、亜麻仁油、サチャインチオイル
わたしたちの体は約60兆個の様々な形・役割をもった細胞からできおり、その細胞膜の主成分が「油」です。
細胞膜を通して酸素や栄養などを細胞内に取り込んだり、不要になったものを排出したりします。
また、細胞内に有害なものが侵入しないように防ぐ働きもあるそうです。
そのため、オメガ6を摂りすぎると細胞膜が硬くなって、うまく活動できなくなり、逆にオメガ3ばかりを摂りすぎても、今度は細胞膜が柔らかくなりすぎて、外敵の侵入を許してしまいます。
油の1日の摂取量目安とは?
体にとって必要不可欠な油ですが、安全な油といっても、摂りすぎるともちろん肥満の原因になります。
(エネルギーや細胞膜、ホルモンの材料として使われずに余った分は、中性脂肪になり内臓脂肪や皮下脂肪に蓄えられてしまう。)
どれぐらいが適量かというと、厚生労働省の脂質の食事摂取基準では、「1日に必要な摂取カロリーの20~30%」とされています。
例えば、成人女性で1日の適正カロリーが2000kcalの場合は、脂質の1日の摂取目安量は40~65g。
>>記事:1日の適正カロリー計算はこちら
そして、脂肪酸によって分類されている油脂の理想の摂取比率は
が良いといわれており、
このうち、オメガ6とオメガ3の理想比率の内訳は
が理想と言われています。
(最近では1:1が良いと言う栄養学者も増えてきてるんだとか。)
しかし、近年は食の欧米化で魚を食べる人が減り、実際には
【オメガ6】10~50:【オメガ3】1ぐらい
の割合になってしまっているそうです。
(外食やお惣菜、揚げ物で一般的に使われているのはオメガ6がほとんど。)
理想の脂肪酸摂取比率は大体どれくらい?
例えば、1日の適正カロリーが2000kcalで、脂質の1日の摂取目安量が40~65gの場合、理想の脂肪酸摂取比率にあてはめると、以下のようになります。
12g~19.5g
【一価不飽和脂肪酸】
オメガ9: 16g~26g
【多価不飽和脂肪酸】
オメガ6: 9.6g~15.6g
オメガ3: 2.4g~3.9g
食用油は、大さじ1杯程度で約12g。
【飽和脂肪酸】は、牛サーロイン、豚肉、鶏肉など肉類100gに大体13~16g程度含まれています。
健康にいいからとサラダにオリーブオイル(オメガ9)をドバドバかけていたら、すぐ過剰摂取になってしまいますね。。
鯖缶にも脂質量が書いてあると思いますが、実はオメガ3が含まれる多価不飽和脂肪酸は3割程度。
↓鯖缶水煮 100gあたりに含まれる脂質の内訳
【飽和脂肪酸】:2.42g
【一価不飽和脂肪酸】:3.47g
【多価不飽和脂肪酸】:3.03g
「魚の油は健康にいいっていうからいくら摂っても大丈夫!」というわけではないんですね。
まとめ
今回いろいろ調べてみて、改めて食の重要性を再認識しました。
著者によって意見が分かれるものもありましたが、「君子危うきに近寄らず」ということで、悪い噂があるものはなるべく避け、安全性が高いものを選んでいくように心がけようと思います。
簡単にまとめると…
・家で使う油は良質な油を選んで、使い分ける。
・EPA、DHAなどのオメガ3を積極的に摂るようにする。
(「飽和脂肪酸」は肉類から普通に摂取している。「オメガ6」は外食、加工品などで過剰摂取気味。魚をほとんど食べない食生活だと圧倒的に足りないのは「オメガ3」。)
といったところでしょうか。
サバオはとりあえず以下のような感じに落ち着いてます。
・長時間の高温加熱が必要な料理には、『オリーブオイル』か、『ギー』、『米油』。
・週に2、3回は『魚』を食べるようにしてオメガ3(EPA、DHA)を摂取。
魚に飽きたり、外食で今日はオメガ6(リノール酸)を摂りすぎたかなーと思ったら、『EPA、DHAサプリ』を飲む。
オススメは大正製薬のEPA、DHAサプリ
みなさんも低品質な油の過剰摂取にはくれぐれもご注意ください!